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情緒不安定になるのはなぜ?原因や診断方法・治し方などを徹底解説!

情緒不安定になるのはなぜ?原因や診断方法・治し方などを徹底解説!

記事の目次

  1. 1情緒不安定の主な症状
  2. 1.1情緒不安定とは?
  3. 1.2情緒不安定の症状とは?
  4. 2情緒不安定の原因
  5. 2.1環境の変化や気温などの外的な要因
  6. 2.2ストレスなどの精神的な要因
  7. 2.3睡眠不足などの身体的な要因
  8. 3情緒不安定が原因の疾患や障害
  9. 3.1うつ病
  10. 3.2適応障害
  11. 3.3更年期障害
  12. 3.4統合失調症
  13. 4情緒不安定の対処法
  14. 4.1認知行動療法
  15. 4.2マインドフルネス
  16. 4.3薬剤を使用した治し方
  17. 5情緒不安定のよくある質問
  18. 5.1情緒不安定に男女差はあるのか?
  19. 5.2疾患になる前に早期に発見するには?
  20. 6情緒不安定の理由に応じた対処が大切

「急にイライラして怒り出す」
「理由もないのに悲しくなり涙が出る」
そんな症状が続くことはありませんか?

誰にでも気分の波があるのは当然ですが、情緒不安定な状態は日常生活や社会生活に支障を及ぼすことがあるかもしれません。

本記事では、情緒不安定の原因や診断方法・治し方について解説します。
また、情緒不安定の男女差の有無や、早期に発見する方法についても解説していきます。

情緒不安定の主な症状

情緒不安定の主な症状は、気分の波がある・怒りっぽくなる・悲観的になるといった症状です。
症状のあらわれ方は個人差が大きいため、別の症状があらわれることもあります。

情緒不安定は疾患名ではありませんが、継続する背景には、他の疾患が隠れていることも少なくありません。

気分に波がある・イライラが止まらないといった情緒不安定の症状があれば、治し方や対処法について専門医へ相談してみましょう。

情緒不安定とは?

情緒不安定とは、感情の浮き沈みが激しく、心が安定していない状態のことです。
情緒不安定という疾患名ではありません。

さまざまな原因により、感情のコントロールが難しくなり、急にイライラしたり、落ち込んだり、理由もなく悲しくなったりするといった症状があらわれます。

情緒不安定な状態は自分で感情のコントロールが難しいため、日常生活や社会生活に支障がでることも少なくありません。

情緒不安定は適切な治し方や対処法を行うことで、症状の改善が見込めるでしょう。

情緒不安定の症状とは?

情緒不安定の主な症状は大きく3パターンに分けられます。

  • 気分に波がある
  • イライラしたり怒りっぽくなる
  • 理由もなく悲しくなったり涙が出る
症状はどれか一つという訳ではなく、さまざまな症状が混在している場合もあります。

症状の具体例を紹介していきます。

気分に波がある

気分に波があるときは、悲観的な感情に振り回されやすくなります。
突然感情があふれ出しパニックになってしまうなど、感情のコントロールが難しくなることも特徴です。
また、元気な時と不安で落ち着かない時の差が激しく、ストレスや刺激に強く反応してしまいます。

仕事中に同僚と会話をしていても、ふとしたことがきっかけで急に興奮したり、穏やかに会話が続けられないといった症状があらわれることがあるかもしれません。

感情の起伏が激しいため、後から反省してさらに落ち込んだり、人間関係に影響を及ぼすこともあるでしょう。

イライラしたり怒りっぽくなる

些細なことでもイライラしやすくなったり、怒りっぽくなることも症状の1つです。

普段であれば気に留めないことであっても気になってしまい、感情が抑えられなくなります。

同僚や部下の小さなミスにイライラし、大勢の前で𠮟責してしまったり、強く責めてしまうことがあるかもしれません。

感情が落ち着いてから、感情的になってしまったことを後悔し、さらにストレスが強くなることもあるでしょう。

理由もなく悲しくなったり涙が出る

情緒不安定な時は、理由もなく悲しくなったり涙が出ることがあります。
自分では思いつく悲しいことがなくても、ふとしたときに涙が出てしまうこともあるでしょう。

しかし、自覚がなくても生活のどこかにストレスや不安を感じている可能性があります。

自分では原因が分からないため対処法がわからず、ネガティブな気持ちが強くなってしまうこともあるでしょう。

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情緒不安定の原因

情緒不安定の原因は大きく以下の3つに分けられます。

  • 環境の変化や気温などの外的な要因
  • ストレスなどの精神的な要因
  • 睡眠不足などの身体的な要因
それぞれの要因について解説していきます。

環境の変化や気温などの外的な要因

環境の変化や気温などの外的な要因は、情緒不安定を引き起こす原因の1つです。

入学や就職・転職・結婚や出産など環境が変わる時は、不安やストレスを感じやすいです。
新しい環境に慣れようと頑張ることで、ストレスを感じたり不安が強くなることがあります。

また、季節の変わり目や気温や気圧が急激に変化する時期も、症状が現れやすい時期です。

特に「冬季うつ」など寒い時期になると落ち込みやすいといった症状もあり、季節の変わり目は情緒不安定になりやすい時期と言えるでしょう。

ストレスなどの精神的な要因

情緒不安定はストレスなどの精神的な要因も関係しています。
日常生活や社会生活にストレスや不安を感じることで症状があらわれることもあるでしょう。

仕事において、十分に休みが取得できない・業務量が多すぎる・職場の人間関係に悩んでいるといったことは、強いストレスを感じるものです。
家族関係の悪化や、家事や育児をワンオペレーションでこなすこともストレスとなるでしょう。

また、うつ病や不安障害といった精神疾患の症状の1つとして、情緒不安定の症状を引き起こすこともあります。
情緒不安定が長期間続くときには、他の疾患を発症している可能性も考えられるでしょう。

睡眠不足などの身体的な要因

睡眠不足など身体的な要因によって、情緒不安定な症状があらわれることもあるでしょう。
睡眠が不足すると、脳や体の疲労が回復せず、自律神経が乱れ心身に不調をきたすことがあります。
睡眠不足による生活リズムの乱れも要因の1つとなるでしょう。

睡眠不足だけでなく、アルコールやカフェインの摂取量が増えることも自律神経を乱すため、情緒不安定な状態になりやすいです。

また、女性はホルモンバランスが乱れることで、情緒不安定になりやすくなります。
ホルモンバランスが乱れると、情緒面に強い影響を与える方もいるため、月経時や更年期・妊娠・出産のときには情緒不安定な状態になる方もいらっしゃいます。

情緒不安定が原因の疾患や障害

情緒不安定な症状の背景には、他の疾患が隠れている可能性もあります。

うつ病や適応障害・統合失調症といった重大な精神障害でも、情緒不安定な症状はあらわれやすいため注意が必要です。

情緒不安定の発症に男女差はありませんが、女性は更年期障害を発症することがあり、症状として情緒不安定になりやすくなります。

情緒不安定が原因の疾患や障害について解説していきます。

うつ病

うつ病は、気分の落ち込みや意欲の低下といった症状があらわれ、日常生活や社会生活に影響を及ぼす疾患です。

うつ病の症状として、気分の落ち込みや意欲の低下・不安感・憂鬱・集中力の低下といった精神面の症状があります。
加えて、身体面の症状として、食欲不振や睡眠障害・頭痛・吐き気などがあらわれることもあります。

情緒不安定とうつ病は似た症状が多く、鑑別が必要です。
情緒不安定の症状が2週間以上続く場合にはうつ病の可能性があるため、専門医へ相談してみましょう。

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適応障害

適応障害は、なんらかのストレスが原因となり、気持ちや行動面のバランスが崩れ、生活に影響を及ぼす疾患です。
なんらかのストレスは、単一のこともあれば複数あることもあります。

ストレスから距離を置くことで、症状は徐々に改善していくものです。

ストレスが原因で情緒不安定となっている場合には、適応障害を併発している可能性もあります。
症状が続く場合はストレスと距離を置くだけでなく、専門医の診察を受けるようにしましょう。

更年期障害

更年期障害は、ホルモンバランスの乱れにより、情緒不安定といった症状があらわれやすいものです。
閉経前後は女性ホルモンが急激に減少するため、更年期障害となりやすいです。

症状として、イライラや発汗・顔のほてり・息切れ・動悸といった自律神経の不調に似た症状があらわれます。

症状は個人差が大きく、すべての女性が更年期障害になるわけではありません。
また、更年期障害の原因はホルモンバランスの乱れだけでなく、精神的ストレスや性格による影響も大きいようです。

統合失調症

統合失調症は、自分の気持ちや考え・行動などを「統合」する力が落ちてしまう精神疾患です。
症状は陽性症状・陰性症状・認知機能障害に分けられます。

気分や行動に変化が見られるため、感情の起伏が激しくなったり怒りやすくなったりする症状があらわれることもあります。

統合失調症は症状がさまざまであるため、発覚しづらい疾患です。
そのため、情緒不安定な症状が続く場合には統合失調症を発症している可能性があるため、専門医へ相談してみましょう。

情緒不安定の対処法

情緒不安定は疾患ではないため、根本的な治療法はありません。

しかし、情緒不安定の症状への対処法として、精神療法を行う場合があります。
精神療法では、認知行動療法とマインドフルネスを行います。

また、情緒不安定の原因が睡眠障害などである場合には、薬剤を使用して治療を行うこともあるでしょう。

情緒不安定の対処法について解説していきます。

認知行動療法

認知行動療法とは、ある問題に対処するための柔軟な考え方や問題解決能力を身に付けることで、心身の不調を改善することを目的とした治療方法です。

ストレスや不安などで狭くなってしまった行動や考え方を改善させることで、自由に考えたり行動したりすることを促します。

情緒不安定の原因が不安やストレスである場合には、行動や考え方を改善させることが有効です。
認知行動療法を受けることで、精神的負担やストレスが軽減でき、症状の改善が期待できるでしょう。

認知行動療法が必要かどうかは、医師が診察により判断します。
情緒不安定な症状が強く、生活に影響がある場合には、専門医へ相談してみましょう。

マインドフルネス

マインドフルネスは、「今の自分」の状態に集中し、自分が感じていることを客観的に見つめることです。
マインドフルネスは認知行動療法の1つです。

「今の自分」に集中することで、余計な雑念を取り払い、ストレスから解放されるといった効果があります。

マインドフルネスは、不安障害やうつ病などの精神疾患に効果があるものです。

情緒不安定は、感情の起伏が激しくなったり、コントロールが難しかったりする症状があります。
そのため、マインドフルネスで「今の自分」に集中することは有効な対処法の1つと言えるでしょう。

薬剤を使用した治し方

情緒不安定の原因が睡眠障害である場合には、睡眠薬などを使用した治し方を行うこともあります。

睡眠リズムを整えることで、自律神経を整え症状の改善が期待できます。

自立神経を整える対処法は、生活リズムを整え十分な休養をとることです。
薬剤を使用した治し方も時として必要ですが、まずは規則正しい生活を心掛けるようにします。

そのうえで医師の診察を受け、適切な薬剤を使用した治し方をしていきましょう。

情緒不安定のよくある質問

情緒不安定のよくある質問には「情緒不安定に男女差はあるのか?」「疾患になる前に早期に発見するには?」といったことがあります。

男女差があるかどうかを知っていたり、早期に発見する方法が分かれば、スムーズに適切な対処法を行えるでしょう。

情緒不安定のよくある質問に回答していきます。

情緒不安定に男女差はあるのか?

情緒不安定は誰にでもあらわれる症状です。
そのため、情緒不安定に男女差はありません。

しかし、ホルモンバランスの乱れといった女性特有の症状が情緒不安定に影響していると言われているため、男女差を感じることはあるかもしれません。

ホルモンバランスの乱れによる情緒不安定は女性特有のものです。
月経前に集中力が欠ける・興奮して落ち着かない・イライラするといった精神面の症状が強くあらわれることがあります。
これらの症状が強い場合には、月経前気分不快障害と診断されることもあるでしょう。

月経前気分不快障害は治療により軽減できるため、婦人科などの受診を検討してみましょう。

情緒不安定の原因はさまざまで、男女差はありません。
つまり、月経によるものを除けば情緒不安定に男女差はないといえるでしょう。

環境の変化やストレスの受けやすさは人それぞれなので、男女差よりも性格による差があるといえるでしょう。

疾患になる前に早期に発見するには?

疾患になる前に早期に発見するには、情緒不安定のサインを見逃さないようにすることです。

  • 急に遅刻や早退・欠勤が増える
  • 仕事の効率が上がらず、ミスが増える
  • 体調が優れないことが多い
  • 身だしなみの乱れや表情の変化
  • 普段と違う言動や態度
上記のような症状は情緒不安定の初期に起こりやすいサインです。

勤務態度が真面目な方が急に遅刻や欠席などが増えた場合には、睡眠不足や生活リズムの乱れといった不調を起こしている可能性があります。

また、生活リズムが崩れることで、集中できない・ぼーっとしてしまうといった症状があらわれるでしょう。
仕事に集中できずミスが増え、作業効率が悪くなってしまうかもしれません。

ストレスを感じている場合には、アルコールや喫煙の量が増加したり、食事がしっかりと取れておらず体調不良を引き起こすケースもあります。

感情の起伏が激しく突然泣き出してしまったり、イライラして八つ当たりしたりするなどの変化がある場合も、情緒不安定になっている可能性があります。

普段の自分と違うと感じたり、ストレスや不安が強く思うように行動できないといった症状は情緒不安定のサインです。
原因を明らかにし、治し方や対処法を考えていきましょう。

情緒不安定の理由に応じた対処が大切

情緒不安定は、気分に波がありイライラしたり、ふと悲しくなり涙が出てしまうといった症状があります。
原因は精神的・身体的な要因だけでなく、環境の変化など外的な要因もあると言われています。

しかし、その症状が長期間続けば、他の疾患を発症している可能性もあるため注意が必要です。
原因を明らかにし適切な治し方や対処法を行うことで、早期の改善が見込めるでしょう。

情緒不安定は男女差がなく、誰しもがなるものです。
そのため、情緒不安定の理由に応じた治し方や対処法を行うことが大切になります。

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牧野夏乃
ライター

牧野夏乃

看護師として10年間総合病院で勤務。循環器科・救急科にて急性期看護を学びました。働きながら看護学士を取得。現在は看護師ライターとして活動しています。看護師としての知識や経験を活かし医療や健康、食についての記事の執筆をしています。

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