統合失調症の方への接し方を徹底解説!家族や周囲の方の適切なサポート方法は?
記事の目次
- 1統合失調症について理解する
- 1.1統合失調症の症状
- 1.2統合失調症の回復までの経過
- 2統合失調症の方に接する家族に知っておいてほしいこと
- 2.1病気になったのはあなたのせいではない
- 2.2看病に力を注ぎすぎて生活のバランスを崩さないようにする
- 2.3支援してくれる公共機関を利用する
- 3統合失調症の方への家族や周りの接し方やサポート方法
- 3.1話を遮らず最後まで聞く
- 3.2子ども扱いをしない
- 3.3話すときはゆっくりと明確に伝える
- 3.4批判的にならずおおらかに受け入れる
- 3.5言い争いにならないように注意する
- 3.6安心して過ごせる穏やかな雰囲気作りを心掛ける
- 4統合失調症の方に接する家族や周囲の方が気を付けたいポイント
- 4.1病気について調べ知識を蓄える
- 4.2統合失調症を抱える本人がどれほど辛いか理解に努める
- 4.3医療機関の受診を促す
- 4.4薬の服用を優しく促す
- 4.5辛い治療を継続できるよう優しく励ます
- 5家族や周囲の方も注意したい統合失調症の再発のサイン
- 5.1イライラしている
- 5.2眠れない日が続いている
- 5.3食欲がなくなる
- 5.4落ち着きがなくなる
- 5.5うつ状態になる
- 6統合失調症の方への接し方は焦らずが基本・温かく見守ろう
統合失調症は、比較的発症しやすい精神疾患です。家族や身近な方が統合失調症を発症することもあるでしょう。
統合失調症の方にはどのような接し方をしたらよいか迷うことがあるかもしれません。家族や周囲の方が適切な接し方を知っていると、本人は安心して療養することができるでしょう。
家族や周囲の方が統合失調症になったときには、どのような接し方をしたらよいかポイントを含めて解説していきます。また、身近な家族だから気が付く統合失調症の再発のサインを紹介します。
統合失調症について理解する
統合失調症は「幻覚」や「妄想」を特徴的な症状とした精神疾患の1つです。原因は明らかにされていませんが、脳の神経伝達物質のバランスに原因があるのではないかと考えられています。
10~40代で発症しやすく、100人に1人の割合で発症すると言われています。治療には薬物治療やリハビリテーションが行われます。
統合失調症は、症状の種類や現れる時期により本人の様子に変化が見られます。症状がさまざまなため、家族や周囲の方の理解がとても大切です。
統合失調症の症状や回復までの経過を解説します。
統合失調症の症状
統合失調症とは、自分の気持ち・考え・行動などを「統合」する力が低下してしまう精神疾患です。
症状は以下の3つに分けられます。
- 陽性症状:被害妄想・幻聴・幻覚・発言や思考のまとまりのなさ
- 陰性症状:感情表現の乏しさ・抽象的な表現への理解の困難さ・意欲欠如・無為自閉
- 認知機能障害:記憶力の低下・注意や集中力の低下・判断力の低下
症状の現れ方はさまざまですが、これらの症状により生活に困難さを感じる場面が増加します。
統合失調症の回復までの経過
統合失調症の経過は、一般的に急性期・消耗期・回復期を経て回復へ向かいます。
急性期は、幻覚や妄想が強く、家族から見ても明らかに普段と様子が異なる時期です。そのため早期に病院を受診し、治療を開始する必要があります。
消耗期は、急性期にたくさんのエネルギーを消費するため、一転して活動量が低下します。疲れが溜まり、何事にも意欲が湧かない状態です。消耗期は十分な睡眠をとり体をしっかりと休めることが大切です。
回復期に入るとこれまでの症状に改善がみられ、少しずつ社会との関わりが持てるようになります。社会復帰を検討してもよい時期です。しかし、回復の程度や症状の残り方には個人差があるため、焦らずゆっくりと回復を目指しましょう。
いずれの時期も、周囲の方の理解やサポートが大切です。家族が普段と違う様子があれば、まずは病院を受診するよう勧めましょう。
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統合失調症の方に接する家族に知っておいてほしいこと
家族が統合失調症を発症したら戸惑うのは当然のことです。
「自分の接し方に問題があったのでは?」「どうしてもっと早く気が付かなかったのだろう?」そんな風に自分を責めてしまうことがあるかもしれません。
統合失調症の原因は明確ではありませんが、あなたの接し方のせいではありません。
統合失調症の方に接する家族に知っておいてほしいことを解説します。
病気になったのはあなたのせいではない
統合失調症の原因は解明されていませんが、脳の神経伝達物質のバランスが影響していると考えられています。
そのため、家族が統合失調症になったのは、あなたのせいではありません。
家族が統合失調症になったら、戸惑い、悲しくなるでしょう。しかし、自分の接し方や育て方に原因があったのではと、自分を責めたり悲観しないようにしましょう。
看病に力を注ぎすぎて生活のバランスを崩さないようにする
家族が統合失調症になったら、行動を見守ったり、日常生活の世話をしたりと看病が必要となります。しかし、看病に力を注ぎすぎて生活のバランスを崩さないようにしましょう。
自分の生活や仕事の調整が必要な場合もありますが、自分の生活を犠牲にする必要はありません。
特に自分の心身の健康に注意し、無理は厳禁です。たまには一人の時間をもち趣味を楽しみ、自分自身の健康にも気を配るようにしましょう。
統合失調症は回復までに時間を要することも少なくありません。そのため、焦らずゆっくりと回復を見守ることが大切です。
支援してくれる公共機関を利用する
統合失調症の方にとって家族のサポートはとても大切です。しかし、家族だけで抱え込まず、支援してくれる公共機関を利用しましょう。
統合失調症の方の支援を行う、地域の援助サービスや支援窓口を積極的に活用しましょう。国の制度を利用すれば、家族の負担や金銭的な負担を軽減することができるかもしれません。
また、看病する家族自身も、本人への接し方に悩むことがあるでしょう。接し方で困ったり悩みがあれば、家族が相談できる機関も利用しましょう。
統合失調症の方への家族や周りの接し方やサポート方法
家族が統合失調症になったら、どのような接し方をしたらよいのでしょうか。自分の発言で傷つけてしまったり、症状が悪化したらと不安に感じる方もいるかもしれません。
統合失調症の方が安心して療養できるよう、接し方やサポート方法を知っておきましょう。
統合失調症の方への家族や周りの接し方やサポート方法を紹介します。
話を遮らず最後まで聞く
統合失調症の方から何か話しかけられたときは、話を遮らず最後まで聞くようにしましょう。
症状によっては、現実とかけ離れた話をしたり、支離滅裂に思うこともあるでしょう。しかし、否定はせず共感的態度を心がけた接し方が大切です。
本人にとっては何か意味がある話かもしれないため、相づちをうちながら最後まで話を聞くようにしましょう。
子ども扱いをしない
統合失調症の症状により日常生活にサポートが必要となることも少なくありません。しかし、小さな子供のように何でも手伝うのではなく、本人のできることは任せるようにしましょう。
意思疎通がうまく図れないときであっても、子ども扱いをせず、一人の大人として尊重した接し方をすることが大切です。
サポートをしつつも、本人の自立心を育てるような接し方をするように心がけましょう。
話すときはゆっくりと明確に伝える
統合失調症の陰性症状の一つに、抽象的な表現への理解の困難さがあります。そのため、話すときはゆっくりと明確に、内容を伝えるようにしましょう。
空気を読んで行動するよう促したり、曖昧な表現で話すことは避け、わかりやすく簡潔に伝えるようにすると本人とのコミュニケーションが取りやすくなります。
批判的にならずおおらかに受け入れる
統合失調症の方は、日常生活の動作が困難になったり、身辺自立が難しくなる場合があります。毎日サポートをしていると煩わしさを感じることもあるかもしれません。しかし、批判的にならずおおらかに受け入れるようにするとよいでしょう。
「どうしてできないの?」と責めたりはせず、今は病気だから仕方がないと受け入れるようにするとよいです。
できたことをほめたり、感謝の言葉をかけたりすることも大切です。
また、本人が妄想や幻聴について訴えた場合も、否定せず話を聞いてあげましょう。話の内容を否定したり膨らませたりせず、おおらかな気持ちで受け入れるようにしましょう。
言い争いにならないように注意する
統合失調症の方との接し方は、言い争いにならないように注意が必要です。
看病で疲れたり、本人の言動に煩わしさを感じることがあるかもしれません。しかし、大きく反応せず、冷静に対応するようにしましょう。
家族と言い争いになり対立してしまうと、統合失調症の方はより孤立してしまうかもしれません。
激しい言動は障がいからくるものと理解し、言い争いにならないよう注意しましょう。
安心して過ごせる穏やかな雰囲気作りを心掛ける
統合失調症の方や家族みんなが安心して過ごせる、穏やかな雰囲気作りを心掛けるようにしましょう。
自宅は、誰にとっても心が安らぐ落ち着ける場所です。統合失調症の方が療養するときにも、穏やかに安心して過ごせる自宅は居心地の良いものでしょう。
心配するあまり本人と距離が近くなりがちですが、程よい距離感を保ち、家族も思いつめないようにしましょう。
統合失調症の方に接する家族や周囲の方が気を付けたいポイント
統合失調症の方に接するとき、どういったことに注意したらよいのでしょうか。
不安のあまり、腫れ物に触るように接してしまうことがあるかもしれません。しかし身近な家族には、優しく寄り添った接し方をしてもらうと、本人の安心感につながります。
統合失調症の方に接する家族や周囲の方が気を付けたいポイントを解説します。
病気について調べ知識を蓄える
統合失調症とはどのような病気なのかを調べ、知識を蓄えることはとても大切です。
統合失調症は症状の現れ方や経過がさまざまな疾患です。そのため、サポートする家族が症状や治療法、経過について正しい知識を得る必要があります。
正しい知識があれば本人の症状を受け入れ、見守ったりサポートをしたりできるでしょう。
病気の症状だけでなく、相談できる機関や支援制度についても知識があると安心です。
統合失調症の方や家族が利用できる機関や支援制度については、こちらの記事で詳しく解説しています。
統合失調症を抱える本人がどれほど辛いか理解に努める
統合失調症は、発症している本人が一番苦しんでいます。そのため、家族や周囲の方は、本人がどれほど辛いか理解に努めるようにしましょう。
本人の辛さや苦しさを全て理解することは難しいですが、寄り添う気持ちをもつことがとても大切です。
大切な家族や周囲の方の理解は、本人にとってたいへん安心するものです。
医療機関の受診を促す
統合失調症は、自宅で療養したからといって改善する病気ではありません。そのため、医療機関の受診を促す必要があります。
統合失調症の方は医療機関の受診を面倒に感じたり、受診の必要性が理解できないことがあります。
家族から見て普段と様子が違えば、医療機関を受診するよう促すとよいでしょう。早期に発見することができれば治療が開始でき、早期の回復が見込めます。
また、できる限り付き添い、普段の様子を医師へ伝えるようにします。
薬の服用を優しく促す
統合失調症の薬は、毎日適切に服用することがとても大切です。しかし、統合失調症の方は自分で管理することが難しかったり、飲み忘れてしまうことも少なくありません。
本人が飲み忘れていた場合は、薬の服用を優しく促すようにするとよいでしょう。薬の時間は定期的に声をかけるようにします。
また、服薬カレンダーや服薬ケースを用いて見える化することも、よい方法です。
薬を嫌がる場合や、飲み込むことができない場合には、速やかに医師へ相談しましょう。
辛い治療を継続できるよう優しく励ます
統合失調症は経過が長く、定型的でないため思うように回復しないこともあるでしょう。家族や周囲の方は、辛い治療を継続できるよう優しく励ますようにしましょう。
思うように回復しないと、家族や周囲の方も焦ったり落胆したりするかもしれません。しかし、統合失調症のある本人が一番悲しい思いをしています。
長期に渡る治療は辛いもので、継続することはとても大変です。その気持ちを汲み取り、寄り添った態度で接するようにしましょう。
落ち込んでいるからといって、過度に励ますことは逆効果になる場合もあるので注意しましょう。
家族や周囲の方も注意したい統合失調症の再発のサイン
普段と明らかに違う様子があれば、統合失調症が再発しているサインかもしれません。統合失調症の再発のサインを知っておけば、早期に発見・治療ができます。
特に発症から5~10年間は再発リスクが高い傾向にあります。そのため、早期に治療を開始できれば、回復に要する時間も少なくてすむでしょう。
家族や周囲の方も注意したい統合失調症の再発のサインを紹介します。
イライラしている
普段よりイライラしていることが増えたときは、再発のサインかもしれません。
些細なことにイライラしたり、理由もなく感情的になることがあるかもしれません。また、焦りや不安の訴えが多くなったり、疑り深くなったりする場合もあります。
イライラすることが増えれば、家族や周囲の方との対立も増えてしまうため注意が必要です。
眠れない日が続いている
眠れない日が続いていることも再発のサインです。特に精神疾患のある方は、睡眠障害を起こしやすいといわれています。
十分な睡眠が取れないことで、自律神経が乱れたり、心身に疲労が溜まっていってしまいます。短時間しか眠れなかったり、昼夜逆転してしまうといった場合もあるでしょう。
眠れていない様子が続けば、受診を検討してもよいでしょう。
食欲がなくなる
食欲がなくなることも、再発のサインの1つです。
統合失調症の陰性症状の1つに意欲の欠如があります。食が細くなったり、好きな物でも手が伸びないなど食欲が減退することがあるかもしれません。
体調が悪くないのに食欲がなく食べられないようなら、統合失調症が再発している可能性があるため注意しましょう。
落ち着きがなくなる
普段は落ち着いているのに、落ち着きがなくなることもサインの1つでしょう。
突然行動的になったり、環境を変えようとしたりするのは、陽性症状のサインかもしれません。急に大胆な行動をとり始めたときには注意が必要です。
うつ状態になる
表情が暗く、うつ状態になることも再発のサインです。
周りに興味を持たなくなったり、ぼーっとする時間が増えるのは陰性症状の1つかもしれません。仕事に集中できなかったり、欠勤が続いたりする場合もあるでしょう。
うつ症状は統合失調症だけでなく、他の疾患を発症している可能性もあります。医療機関の受診を促し、医師の診察を受けるようにしましょう。
統合失調症の方への接し方は焦らずが基本・温かく見守ろう
統合失調症について家族や周囲の方が理解することはとても大切です。統合失調症の症状は人によりさまざまで、治療は長期化することも少なくありません。
そのため、家族や周囲の方の接し方やサポートがとても重要です。
本人がどれほど辛いかを理解し、適切な治療を受けられるようサポートすることで、安心して療養することができるでしょう。
統合失調症の方への接し方は、焦らずが基本です。温かく見守れるように理解を深めていきましょう。
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